トッパンF、開封･水濡れ検知ICラベル開発

サービス・商品トッパン・フォームズは13日、バッテリーレスで簡易センサーとして利用可能な2種類の検知機能付きICラベル、「開封検知ICラベル」と「水濡れ検知ICラベル」を新たに開発したと発表した。両ラベルはIDのみを取得する従来のICラベルと異なり、IDの取得に加え内部アンテナの断線を検知することで「開封された」「水に濡れた」といったラベルの状態把握を簡便に行うことが可能になる。

開封検知ICラベルは、内部の検知部と通信部にそれぞれ独立したアンテナを持つ。ラベルが破損するとアンテナの断線を検知するため、製品の不正開封や本物か偽物かを判定することが容易となるなど、セキュリティ用途での利便性向上が見込まれる。

▲「開封検知ラベル」使用方法（以下画像の出所：トッパン・フォームズ）

またNXP Semiconductors社製のチップに書き込まれた情報の保護や不正攻撃による改ざんを検出する機能を搭載したチップを採用し、UHF帯チップを採用し長距離での複数一括読み取りができるタイプと、HF帯チップを採用し個体管理が可能な近距離通信タイプの2タイプを開発した。

一方、水濡れ検知ICラベルは、基材となる紙に同社独自技術を用いて導電性のある金属アンテナを印刷配線したICラベル。水に濡れることで紙の延伸に金属が追従できないことでアンテナが断線し、水濡れを感知する。水気に弱い物品の品質管理やライフケア領域などでの利用を想定する。

▲「水濡れ検知ICラベル」の特徴