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富士運輸と日本郵便輸送が実証開始

伊・IVECO社、LNGトラック日本初上陸

2018年5月8日 (火)
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話題トラックなどの商用車やディーゼルエンジンを製造するイタリア・IVECO(イヴェコ)社は、パシフィコ横浜で開催されるジャパントラックショーに、日本ではじめてとなる液化天然ガス(LNG)トラックを出展・販売する。

▲日本への進出と富士運輸による導入を発表するIVECO社のピエール・ラウッテ社長

イヴェコ社は、欧州でいち早く高性能の天然ガス自動車の開発に着手し、昨年は2000台の天然ガストラックを販売、その半数がLNGを燃料としている。今回、同社が環境性能と長距離走行性能に優れたLNGを燃料とする最新車両を日本ではじめて出展、販売する。

2013年にベルギー・ブリュッセルのEU本部では、世界保健機構(WHO)がディーゼルエンジンから排出される粒子状汚染物質(PM)を「発ガン性がある」と認定したことを受け、ディーゼル車の廃止を決定、加盟各国では代替エネルギーの可能性を検証し、対策を進めてきた。

その結果、ディーゼルエンジンの代替として天然ガスを選択し、EC加盟国に加えて米国、南米、中東、インド、ASEAN諸国、韓国、中国も天然ガスへの転換を図っている。世界ではすでに2500万台以上の天然ガス自動車が走行している。

一方、日本では、天然ガス普及推進のための政策、方針を打ち出すことが喫緊の課題となっており、こうしたなか産官学が一体となって次世代の輸送燃料としての天然ガス、とりわけLNGの普及を目指す有識者会議を設立し、法整備やインフラ整備などの具体的な検討をスタートさせている。

今回、「日本ではまだ先の技術」と言われてきたLNGエンジンを搭載した最新トラックが欧州から上陸し、東京-大阪間で実証走行を開始することが決定した。

富士運輸(奈良市)とその荷主で郵便物の輸送を担う日本郵便輸送(東京都港区)が、最新型LNGトラック「ストラリスNP400」を使った実証実験を開始する。最新型は1回の充填で1500キロの走行が可能となっており、実験では東京-大阪間で商用走行を行う。

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