財務・人事福山通運が9日発表した2018年3月期決算は、適正な運賃・料金の収受に努めたことなどで営業利益が3割増加した。
運送事業は、顧客管理の精度向上に資する運賃システム「新得意先マスタ」の導入を推進し、昨年12月からは日・祝日料金の見直し、2月には届出運賃の改定などの運賃是正を積極的に行ってきた。
また、昨年5月に奈良支店、気仙沼営業所、7月には石狩営業所を開設し、配送拠点の整備に努め輸送品質の向上に取り組んだ。輸送の効率化と労働環境の改善を図る大量輸送の一環として、昨年10月より全国で初めて全長25メートルのバン型フルトレーラーの運行開始、長距離フェリー便の増発など幹線輸送の多様化にも努めた。これらの結果、売上高は4.6%増、セグメント利益は33.1%増加した。
流通加工事業は、昨年12月に西日本域内での旺盛な物流業務の需要に対処するため福山北流通センターを開設するとともに新規案件の開拓にも積極的に取り組んだことで売上高が2.1%増、セグメント利益が5.6%増となった。
国際事業は、国内景気を反映し輸出入貨物の取扱量が堅調だったことから、フォワーディング・通関業とも好調に推移した。また、ASEAN域内での車両を増強しクロスボーダートラック輸送の拡大を図ったことで売上高が22.5%増、セグメント利益が26%増加した。
今期は、運賃改定を進めることで売上高3.2%増収、生産性向上により営業利益16.1%の増益を見込む。
■2018年3月期
累計(百万円) | 前年同期比 | 対売上高利益率 |
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売上高 | 267,799 | 4.7% | |
営業利益 | 14,726 | 33.3% | 5.5% |
経常利益 | 16,119 | 24.3% | 6.0% |
当期利益 | 10,664 | 12.9% | 4.0% |