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上組が中計の進捗報告、今後2年で400億円投資

2018年5月11日 (金)

ロジスティクス上組は11日、2020年3月期を最終年度とする5か年中期経営計画の進捗状況を公表した。

3月末で計画の3年目を終え、3年間の累計547億円(完工ベース)の設備投資効果もあって、基幹事業の業績はほぼ計画通りの水準に達したが、M&Aによる増収額は未達となり、当初の計画を下回る状況だ。「多くの案件を検討」したものの、成約に至った案件は「ごく一部」にとどまった。

これまでの3年間、国内ではベースカーゴ関連への積極投資により、穀物事業が特に堅調に推移し、飼料原料、青果物などとともに基幹事業を支えた。コンテナターミナル事業では、東京港の中央防波堤外側ふ頭で、新たに上組東京コンテナターミナルY1の営業を開始し、神戸港ではPC-13コンテナターミナルの運営を開始。注力している輸入新車整備事業はM&Aによる拠点拡大を行い、事業基盤を強化した。

海外では、同社初のインドネシア自社倉庫やミャンマーでターミナル事業を手がけた。

残る2年間は400億円の投資規模を見込む。国内で「高付加価値の流通加工型物流センター」を開設するほか、物流のIoT化など3PL事業で自動化・多機能化を進め、利益率の改善と競争力の強化を模索する。国産農作物や食品の試験輸出といった「新たな需要を喚起する創貨への取り組み」も進める。

海外では米墨間、中東・アフリカ圏で物流網を構築し、インドネシアやミャンマーではアセット型物流を強化する。M&Aを活用したシェア拡大も検討する。

連結業績目標は当初計画から据え置く。