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テルモ、海外生産比率引上げへアジア拠点拡張

2012年5月11日 (金)

メディカルテルモ(東京都渋谷区)は10日、中長期的に見込まれる需要の増大へ対応するため、海外の生産拠点を拡張すると発表した。ベトナムに2拠点目となる新工場を開設するほか、ベトナム、フィリピンの既存工場の規模を拡張する。投資総額は150億円。

 

新設するベトナム工場では、新興国をはじめ、世界で拡大する血液需要の増加に対応するため、血液バッグ類の生産を行う。

 

また、既存のベトナム工場では、日本の愛鷹工場(静岡県)と新設する山口工場(2015年操業)と技術連携し、二桁成長を続けるカテーテル製品の生産規模を拡張する。さらにフィリピン工場では注射器、針の増産に対応するため、新棟を建設する。

 

成長へ向けてグローバル競争力を高めるため、心臓血管、ホスピタル、血液システムの3つの事業領域すべてで生産基盤を整えていく。

 

テルモでは、海外売上高比率が半分を超える中、海外生産比率の引き上げを急いでおり、アジアを世界の生産センターとして位置づけ、既に中国、フィリピン、ベトナムで生産を行っている。

 

一方、医療機器には開発から生産まで切り離すことができない製品開発プロセスがあり、海外への移管が難しい高度で精密な生産技術があるため、海外生産比率を高めながら、国内生産拠点でものづくりのコア技術の育成、改良改善を支える生産技術を磨くマザー工場として位置付ける。