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ドコマップJ、運送業務効率化へAI・ロボット活用実験

2018年7月2日 (月)

サービス・商品NTTドコモ、富士運輸(奈良市)、ドコマップジャパン(東京都港区)の3社は2日、AIやロボットを活用してトラックドライバーの日報作成から事務員の確認業務、請求データ発行業務といった運送業のルーチン業務を効率化・自動化する実証実験を3日から12月21日まで行う、と発表した。

実験にはドコモの「自然対話技術」や利用者の行動履歴から先の行動をサポートする「行動先読み技術」などからなる「AIインフォテイメントサービス」と、ロボットによる業務自動化(RPA)サービス「WinActor」(ウィンアクター)を利用する。

ドコマップジャパンは、AIインフォテイメントサービス、ウィンアクターを用い、ドライバー、事務員の業務を効率化する運送業向け音声エージェントサービスの開発に取り組む。

具体的には、「DoCoMAP」(ドコマップ)の位置情報を活用した運送業向け音声エージェントサービスの実現を目指し、AIインフォテイメントサービスの自然対話技術、行動先読み技術を用いて、ドコマップジャパンが開発する日報自動記録アプリケーションの認識精度・動作性を検証する。

また、自動記録された日報と運行計画書の照合業務、請求書作成業務にかかる事務処理作業をウィンアクターに代行させた場合の業務の正確性、適用可能な業務範囲を確かめる。

ドライバーは、運転中に音声エージェントの問いかけに答えるだけで、日々の日報作成や業務の記録ができるようになる。作成された日報データは、クラウド上に自動でアップロードされるため、事業所に帰着した後、業務内容を思い出して日報を作成する、修正するといった業務が不要となる。これにより、ドライバーの日報作成にかかる作業の80%カットを目指す。

これまで、運送会社の事務社員はドライバーが手書きで作成した日報と、事前に配送先や荷物の情報を定めた運行計画書の内容が一致しているかをその都度目視で確認していたが、ウィンアクターを活用することで、クラウド上の日報データと運行計画書の内容を自動で照合し、請求書作成までの業務を自動化できるようになる。これにより、事務員の事務処理にかかる作業を50%減らす。

3社は、空車回送の削減を目指し、運送業に特化した車両位置情報管理システム「DoCoMAP」(ドコマップ)をベースに空きトラックと配送ニーズをマッチングするためのプラットフォーム「docomap JAPAN」(ドコマップジャパン)を2017年11月に開設。

今後はドコマップ、AIインフォテイメントサービス、ウィンアクターを組み合わせて「運送業向け働き方改革ソリューション」を提供していく。実証実験の取り組みは、7月4日に開催される「RPAデジタルワールド2018inTOKYO」で展示する。