三菱ふそう、国交省の隊列走行実験に参加

調査・データ三菱ふそうトラック・バスは23日、国土交通省が23日から高速道路で開始した後続有人隊列走行実証実験に参加した、と発表した。

複数のメーカー製のトラックを3台以上使用した後続有人隊列走行の実証実験は世界初の試みで、プロジェクトでは隊列走行を実用化することでドライバー不足の解消と排出ガスの削減を目指す。

隊列走行は、空気抵抗を減らすことでCO2排出量を削減する効果があるとされ、ドライバー不足の対策としても有効だとみられている。実験は、車車間通信システムを介し、先行車の加減速制御情報を取得することで車間距離を一定に保つ「協調型車間距離維持支援システム」（CACC）と呼ばれる技術を用いる。

1月23日から25日に新東名高速道路、1月30日から2月1日にかけては北関東自動車道で実証実験が行われることになっていて、23日の実験では同社の新型大型トラック「スーパーグレート」が参加した。

この車両には、ミリ波レーダーで先行車との車間距離を一定に保つ車間距離保持機能付きクルーズコントロール、自動発進・停止が可能なプロキシミティー・コントロール・アシストが採用されているが、今回の実験に際して車車間通信装置とプロトタイプのECUを搭載した。

ダイムラーのトラック部門は、25年に自動運転技術の実用化を目指し、14年に世界に先駆けて自動運転機能を搭載したコンセプトモデル「メルセデス・ベンツ・フューチャートラック2025」を発表。15年に車体に搭載されるカメラ、ミリ波レーダーなどを用いて周囲の状況を検出し運転操作を行う自動運転技術「ハイウェイ・パイロット」システムをドイツで明らかにし、16年にはオランダ政府主導の自動運転トラックの隊列走行実験に参加し、独蘭両国の公道を大型トラック3台で隊列走行した。

また、15年は米国・ネバダ州でフレートライナーブランドの大型トレーラー「フレイトライナー・インスピレーション・トラック」が世界で初めての自動運転トラックとして公道走行のナンバープレートを取得。米国で初めて公道で自動運転トラックの隊列走行を行った。

今後は18年に同国オレゴン州とネバダ州の高速道路で同じトラックを使用した隊列走行実験を計画しているという。