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戸田建設がAGV開発、ルート設定の容易さ特徴

2018年8月6日 (月)

サービス・商品戸田建設は、建設現場における資機材搬送の省力化や物流効率の向上を図る仕組みとして、無人搬送車(AGV)を用いた水平自動搬送システムを開発した。搬送ルートの設定しやすさやが特徴。

建設現場では、ハンドパレットなどを用いて人力で資機材を場内搬送するのが一般的で、工程の進み具合によって状況が変わり、頻繁な搬送ルートの変更や障害物の回避などに柔軟に対応しなければならないため、磁気テープやマーカーなどのガイドを用いる固定ルート形式のAGVを効率的に運用するのは難しかった。

戸田建設のシステムでは、まずRFIDタグを取付けられた資機材がゲートアンテナに接近すると管理PCがゲートアンテナを介してRFIDタグに登録された資機材の寸法などの情報を自動取得。

管理PCは資機材の情報を基にあらかじめ管理PCに登録しておいた搬送先を検索し、「T-CART1000」へ搬送先の情報を送信する。その後、搬送予定の資機材を専用台車に載せて所定の位置に置いておくと、T-CART1000が専用台車の下に潜り込んでけん引し、搬送先まで自動搬送する仕組み。

T-CART1000はSLAM技術を採用し、測域センサーで得られたデータから、図面上での自身の位置を推定して自律走行する。このため、従来のAGVで用いられるような磁気テープやマーカーなどのガイドを設置する必要がなくなった。

搬送のルートは、管理用のPC上で容易に設定できる。搬送車は専用台車をけん引するだけでなく、資機材を直接積載して搬送することが可能で、資機材ごとに適した搬送方法を選択して利用できる。積載重量は1000キロ。

今後は工事用エレベーターと連動させ、水平搬送と垂直搬送を一元的に自動化し、より現場の搬送作業の省力化につなげていきたい考え。