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東洋製缶と新日鉄住金、最軽量のスチール缶開発

2018年8月9日 (木)
空白

フード東洋製缶と新日鉄住金は9日、共同で業界最軽量となるスチール缶を開発したと発表した。すでにこのスチール缶を使用した製品が、5月市場に流通している。

缶重量はスチール缶では業界最軽量の16.2グラムで、缶の内圧が外気圧より高い(陽圧)状態のため、缶胴が薄くても強度の保持ができる。缶底がフラットな形状なため缶の内圧が外気圧より低い(陰圧)缶詰用の打検システムを使用することができる。低陽圧缶仕様の従来缶に対して6%超、広く使用されている陰圧缶に対して40%の軽量化を実現した。

東洋製缶は、安定した缶内圧の確保により缶内圧検査が可能であり、缶の薄肉化を図れる低陽圧缶充填システムを従来から開発しており、飲料充填メーカーに低陽圧缶仕様のスチール缶と共に提供している。

新日鉄住金は、低陽圧缶仕様の従来缶用に板厚0.185ミリの鋼板を供給していたが、開発缶用に新たに板厚0.170ミリの鋼板を開発。鋼板は製缶時にさらに薄く延ばされ、缶の板厚が薄くなるに伴い、鋼板中の介在物の影響を受けやすく、缶は破断しやすくなる。新日鉄住金は、介在物を極力低減する技術を高めた極薄鋼板の開発を実現した。