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パナマ・スエズ運河とも通航料増加、船主協会調べ

2018年9月26日 (水)

調査・データ日本船主協会は26日、会員各社の運航船舶(外国用船を含む)を対象に実施した、パナマ・スエズ両運河の通航実績調査の結果をまとめ、公表した。

調査対象期間は、パナマ運河については2017年4月1日から18年3月31日、スエズ運河は17年1月1日から同年12月31日までで、パナマ運河では16年6月26日に新閘門が開通したことから、同運河に関しては前回の17年度調査より新旧閘門別にデータを取りまとめている。

(出所:日本船主協会)

調査の結果、会員会社の運河通航料支払額は、パナマ運河は2011年以降、6年連続の増加となり、通航隻数増も相まって前年度比4.2%増(米ドルベース)となった。一方スエズ運河についても、通航隻数、トン数ともに3年ぶりに増加に転じ、通航料支払額は6.5%増となった。

パナマ運河の利用状況は、16年6月に運用を開始した新閘門、旧閘門合わせた通航船社数が前年度と変わらず17社、利用隻数は163隻増の1267隻となった。内訳は新閘門が266隻、旧閘門が1001隻となっている。G/T(総トン)ベース・D/W(載貨重量トン)ベースではそれぞれ6370万6000G/T(前年同期比15.4%増)、5217万3000D/W(12.9%増)となった。

コンテナ船、LPG・LNG船以外の料率の基本となる通航船舶トン数ベースでは318万9000トン(448万5000トン増)となり、コンテナ船のベースとなるTEUは1820万TEU(21万7000TEU増)となった。また、LPG・LNG船の料率の基本となる輸送量(立方メートル、M3)は450万5000M3(266万3000M3増)となった。この結果、全体の通航料は前年比4.2%増となる3億1632万9000米ドルとなった。

一方、スエズ運河の利用状況は、通航船社数は前年より1社減の11社となった一方、利用隻数は44隻増の1110隻となった。G/Tベースでは8070万2000G/T(3.6%増)、D/Wベースが6577万4000D/W(15.7%増)となり、2015年以降の減少傾向から増加に転じた。

料率の基本となるスエズ運河トン数ベースでは、7451万3000トンとなり前年より増加した。全体の通航料は6.5%増の3億7511万1000米ドルとなった。

■調査結果全文
http://www.jsanet.or.jp/report/pdf/r20180926.pdf