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JR貨物・中間、豪雨被害大きく81%営業減益

2018年10月30日 (火)

財務・人事日本貨物鉄道(JR貨物)が30日発表した、2019年3月期中間(4-9月)決算は、「平成30年7月豪雨」を中心とした災害の影響で、多くの貨物列車が運休となる被害を受けたことから、営業利益が大幅に減少した。

売上高は880億円で5.9%減、営業利益は9億円で81.6%減、経常利益は5億円で87.5%減、純損失は13億円で前年同期から48億円悪化した。7月豪雨に加え、大阪府北部地震、台風21号、北海道胆振東部地震などの影響により、運休本数5007本、減収額は102億円にのぼる。

鉄道ロジスティクス事業は、6月以降、自然災害が相次いで発生し、特に7月に発生した豪雨により、鉄道貨物輸送の大動脈である山陽線の一部区間が数か月にわたり不通となり多くの貨物列車の運休を余儀なくされた。この間、トラック・船を活用した代行輸送を開始し、代行輸送区間・輸送力の増強を進めた。

また、西日本旅客鉄道(JR西日本)協力のもと、8月28日からは山陰線・山口線などを利用したい回列車の運転を開始し、輸送力確保に努めた。9月以降も、四国・近畿地区を横断した台風21号、北海道胆振東部地震などの自然災害が立て続けに発生し、7月から続く山陽線一部区間の不通の影響による貨物列車運休に加え、全国各地で運休が発生するなど、こうした影響により、同期間の輸送実績は、前年を下回る実績となった。

特に被害の大きかった7月豪雨に伴う不通期間は、7月5日から10月12日の100日間で、不通区間の1日当たり輸送量は3万トン(全社輸送量9万トンの33%)。運休本数は4421本(コンテナ列車4359本、車扱列車62本)となった。

これらの結果、鉄道ロジスティクス事業の売上高は771億円(7.2%減)、営業損失は46億円(前年同期比47億円悪化)となった。

通期業績見通しは、売上高が減収、営業利益、経常利益も減益を見込むが黒字確保の見込み。純利益は豪雨の対応に伴う費用(災害損失21億円)のほか、「東京レールゲートWEST」開発に伴う撤去費(23億円)を特別損失に計上することにより赤字の見込み。

 
累計(百万円)
前年同期比
対売上高利益率
売上高
88,016-5.9%
営業利益
982-81.6%1.1%
経常利益
563-87.5%0.6%
四半期純利益
-1,355--