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商船三井の砕氷LNG船、シップ・トゥ・シップ方式で初荷役

2018年11月27日 (火)

話題商船三井は27日、中国遠洋海運集団(チャイナコスコシッピング)との合弁会社が保有する砕氷LNG船が、ノルウェー・ホニングスヴォーグで砕氷LNG船で初めて「シップ・トゥ・シップ方式」による荷役を行ったと発表した。

この砕氷LNG船は3月から「ヤマルLNGプロジェクト」で出荷されるLNGの輸送サービスに従事。今航海ではサベッタ港のヤマルLNG出荷基地で積荷役を行い、ホニングスヴォーグまで航行した後、耐氷性能が低いLNG船とシップ・トゥ・シップ方式による揚荷役を実施、11月24日に無事完了した。

ホニングスヴォーグ湾内は周囲が外洋から遮蔽された海象が穏やかな環境となっており、2隻のLNG船は陸上の桟橋を介さず、横並びの状態で互いを直接係留する方式で荷役を行った。

合弁会社が保有する砕氷LNG船「VLADIMIR RUSANOV」は、主にヤマルLNG出荷基地のあるサベッタ港から西欧州のLNG受入基地に輸送し、2週間以上の航海日数がかかっていたが、ホニングスヴォーグでシップ・トゥ・シップ方式の揚荷役を行うことにより、積地と揚地間の往復航海時間を1週間程度短縮することができるという。

商船三井は、砕氷能力を持つ本船を効率的に北極海航路のLNG輸送に従事させることによって「サベッタ港からのLNG出荷の回転率を上昇させることができる」「(今回のシップ・トゥ・シップ方式による荷役は)北極圏からのLNG輸送で新たなマイルストーンとなった。今後も北極海のLNG輸送に積極的に挑戦していく」と、今回の取り組みが出荷効率を向上させる”転換点”になるとみている。

VLADIMIR RUSANOVはホニングスヴォーグでシップ・トゥ・シップ方式の揚荷役を終えた後、次の積荷役のためにサベッタ港に向けて航行しているという。