商船三井、ヤマルLNG向け新造砕氷LNG船命名

荷主商船三井は19日、中国遠洋海運集団（チャイナCOSCOシッピング）との合弁会社を通じて共同発注した砕氷LNG船の船名が、ロシアの北極域探検家・地質学者に由来する「ニコライ・ウルバンツェフ」と命名されたことを発表した。命名式は18日、韓国の大宇造船海洋で行われた。

ニコライ・ウルバンツェフは2018年にヤマルLNGプロジェクトのLNG輸送を開始した2隻の砕氷LNG船に続く最終船（商船三井にとっては三番船）として命名された。今後は月内に竣工し、ヤマルLNG出荷基地のあるロシア・ヤマル半島サベッタ港に向けてベーリング海峡を経由して北極海航路を単独航行した後、同プロジェクトに投入される。

後進時2.1メートルの氷厚を砕く高い砕氷能力を持ち、設計温度は氷点下52度の寒冷地仕様など、商船三井の「新たな技術チャレンジを凝縮」した最新のスペックを誇る。砕氷LNG船に加え、17年6月に発表した「ヤマルLNGプロジェクト向けLNG船4隻」も、上海で建造が進んでいる。

ヤマルLNG出荷基地は18年12月に第三系列からの生産も開始しており、プラントはフル稼働。年内に第四系列の増設も計画されている。