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郵船ロジ、重量物の海コンバンニング技術で特許

2018年12月13日 (木)

ロジスティクス郵船ロジスティクスは13日、鉄鋼製品など重量物を海上コンテナへ積み込む際に高い積載効率と柔軟な顧客ニーズへの対応を両立する、新開発の「エアーバッグと発泡スチロールを用いた輸送技術」で特許を取得したと、発表した。

▲新輸送技術を用いたコンテナ内の様子

重量物を海上コンテナへ積み込む場合、一般的にはコンテナ内の荷崩れを防ぐために熱処理された木材、ラッシングベルト、帯鉄を使用して貨物を固定するが、同社は2013年に発泡スチロール(EPS)を用いた積載サービスを開始。EPSを固定資材として採用し、木材を使用しないサービスとして環境に配慮しながら振動・衝撃に強い輸送サービスとして提供してきた。

▲EPSを用いた従来サービスのバンニングの様子

新サービスでは、エアーバッグと従来からのサービスで用いているEPSを組み合わせた輸送技術を開発。特許の取得が完了したことを受けてサービスを開始した。具体的にはEPSブロックの間に挟むエアーバッグの空気量を調整することで「あらゆる貨物サイズ」に柔軟に対応し、特殊な荷役機材なしで貨物をコンテナ内に固定。使用するEPSブロックは、一般的な自動車用鋼板などの貨物形状に合わせた金型で作製することで汎用性が高いブロックとなる。

▲新輸送技術を用いたバンニングの様子

また並列できない大きさの貨物を斜めに段積みすることで、コンテナ内に大きなスペースを残さずに積載。特殊なバンニング作業であっても、エアーバッグと貨物形状に合ったEPSブロックを用いることで、バンニング時に作業員による作業品質のバラつきを防止する。

さらに、EPSブロックの間にあるエアーバッグを取り除くことで、簡単にEPSを取り外すことができるなど、着地で行うデバンニング作業を簡易化する効果もある。

■特許番号
特許第6421264号(積荷の固定装置、固定方法)