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エネルギー輸入伸び1.2兆円の入超、18年貿易

2019年1月30日 (水)

行政・団体財務省が30日発表した2018年1年間の貿易統計によると、輸出は前年比4.1%増の81兆4848億円、輸入は9.7%増の82兆6911億円となり、差し引き1兆2063億円の輸入超過(17年は2兆9702億円の出超)に転じた。中東からの原油や石油製品などが増えたほか、豪州からの液化天然ガスも16%近く伸びるなど、エネルギー類の輸入増による影響が大きい。※輸入は速報値。

最大の相手国である対中国貿易は、輸出が6.8%増の15兆9010億円、輸入が3.9%増の19兆1871億円で、3兆2861億円の輸入超過。輸出は半導体製造装置が重量ベースで30.7%増、金額ベースで46.9%増と大きく伸長したほか、食料品輸出も43.1%増(金額ベース)となった。

対米国貿易は輸出が2.3%増の15兆4657億円、輸入が11.4%増の9兆111億円で、6兆4546億円の輸出超過。トランプ政権による輸入拡大圧力が影響し、対米貿易黒字は8.1%縮小した。自動車、特に乗用車の輸出が1.3%の減少となった。輸入で増えたのは穀物類(19.6%増)、原粗油(2.5倍)、液化天然ガス(2.4倍)、液化石油ガス(26.3%増)、原動機(15.1%増)、航空機類(33.4%増)――など。

このほか、対EUは輸出が6.4%増の9兆2107億円、輸入が10.8%増の9兆6983億円、対中東はイランからの輸入が4.9%の減少したものの、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、クウェート、カタール、オマーンの4か国からの輸入が2ケタの伸びを示した。

対韓国貿易は、半導体製造装置の輸出が19.9%減と大きく後退し、半導体などの電子部品、音響・映像機器なども2ケタ減を記録するなどした影響で輸出額が5兆7931億円と3%減少したが、輸入は12.6%の3兆5488億円と増加した。