
▲HD視覚センサーを搭載するワイヤレスカメラ(出所:Locix)
サービス・商品米シリコンバレーのスタートアップ企業「Locix」(ロシックス)は10日、HD視覚センサーを搭載するワイヤレスカメラから収集する画像データと分析機能を組み合わせ、トラックバースのリアルタイム情報から作業効率を測定する物流施設向けソリューション「スマートドック」を発表した。日本国内では4月末からパートナー企業を通じて提供を開始する。
米国のサプライチェーン、物流関連市場への投資は2023年までに1100億ドル(12兆円)に達するという予測があり、荷卸し場の実態把握、可視化がIoTソリューションへの投資を促す重要な要素になっていくとみられるが、物流施設のトラックや荷物の滞留時間は米国でも大きな課題の一つとして認識され、米政府は「物流施設の入出庫作業の非効率性による損失」が同国だけで年間数千億円に達すると試算している。

▲ワイヤレスカメラから送られる画像(出所:Locix)
こうした課題に対応するスマートドックは、トラックバースのリアルタイム情報から作業効率を測定し、主要な作業の画像履歴を作成。クラウドベースの機械学習とデータ解析機能に連携させ、バースの状況をリアルタイムに可視化して「滞在時間の増加」や「非効率的な作業」の原因を特定して警告を発したり、レポートを生成したりすることができる。
トラックバースの長期的なトレンドや統計情報を追跡する機能も搭載しており、入出庫作業の可視化のほか、着車のリアルタイム時刻、平均滞在時間を把握することが可能で、過密な時間調整やターンアラウンドが求められる契約への対応、情報に基づいた作業スケジュールによる物流施設利用の最適化を見込める。