サービス・商品日野自動車は28日、世界で初めて「AIが走行負荷を予測して最適に制御」するハイブリッドシステムを搭載した大型トラック「日野プロフィアハイブリッド」の販売を6月18日に開始する、と発表した。
大型トラックは燃料消費量が多いにもかかわらず、高速道路を定速走行する運行が中心で、発進・停止の頻度が少ないため、ハイブリッドには不向きとされていたが、日野は「質量の大きさゆえに下り坂での運動エネルギーが非常に大きいこと」に着目。
標高・勾配・位置情報などをもとにルート上の勾配を先読みし、AIが走行負荷を予測して最適なハイブリッド制御を行うという、世界初の技術を採用した新ハイブリッドシステムを開発した。
これにより、高低差による運動エネルギーを効率的に回生し、活用することで、大型トラック特有の走行条件でも燃費効果を生み出せるようになった。
積載性や航続距離といったトラックとしての基本性能、使い勝手はディーゼル車と同等のまま、CO2排出量の削減と燃費低減による運行経費の節減が見込める。

▲メーター内のディスプレイに回生・アシストなどの状態を表示する
また、冷凍機メーカーと協力してハイブリッドシステムの電力を冷凍機の電源に活用した電動冷凍車「日野プロフィアクールハイブリッド」を設定。デンソーと三菱重工サーマルシステムズの電動冷凍機を搭載する。価格は東京地区希望小売価格で2275万200円。