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三井不、複合型物流施設「MFIP羽田」が完成

2019年7月5日 (金)

拠点・施設三井不動産は5日、東京都大田区で新たな賃貸物流施設「三井不動産インダストリアルパーク羽田」(MFIP羽田)の竣工記者会見を行った。

羽田空港に近い2万坪の敷地を生かし、ANAホールディングスと連携した「街づくり型開発プロジェクト」に位置づけ、3月には一体的に開発されたANAグループのトレーニングセンター「ANAブルーベース」が先行して完成している。

▲三井不動産の三木孝行常務

MFIP羽田は「三井不動産が手がけた物流施設で初めてロジスティクスパークでなく『インダストリアルパーク』のブランドを冠する初めての施設」(三木孝行常務執行役員ロジスティクス本部長)で、羽田空港にきわめて近い立地にある2万坪の希少な土地を開発した。

こうした経緯から、同社は「MFLP船橋1」に続く三井不動産の固定資産として分類し、Jリートの三井不動産ロジスティクスパーク投資法人への優先交渉権を付与しない「三井不動産が保有し続ける物件」であることをアピール。物流用途だけでなく、オフィス・研修施設・産業支援施設などの複合型の新産業拠点として活用できる仕様とした。

▲MFIP羽田入り口の入居表示

昨年までにテナントはすべて決まっており、キーテナントとして近鉄ロジスティクスシステムズが入居、デルを主要荷主に迎えて陸海空の物流インフラを使いやすい立地を生かした物流オペレーションを提供する。

また三木氏が「これまでの物流施設とはまったく違うものが作れたと思っている。昨年段階ですべてのテナント決まり、コンセプト通りのでき映えになった」というように、羽田空港とのゆかりの深い梓設計が、周辺に分散する機能を集約して本社として借り受けるほか、大田区が産業支援センターを構え、スタートアップ企業の支援機能として活用、フジテックは倉庫だけでなく研修センターとしても利用するなど、物流にとどまらない施設として動き出す。

▲梓設計本社の竣工イメージ

建物の外装デザインは、「ウィーブデザイン」をコンセプトに伝統的な日本の織物の文様を取り入れたファサードとし、アルミパネルを外壁に配置、角度によって見え方の変わるデザインを施した。エントランスの前には、水景のオブジェを配し、目前を流れる海老取川との一体感を表現している。

5階のラウンジには24時間営業の無人売店を設け、利便性を確保。エントランスも御影石を使用したスタイリッシュな作りとしており、「施設の顔」として来訪者を迎え入れる。

施設概要
名称:三井不動産インダストリアルパーク羽田
所在地:東京都大田区羽田旭町10-1ほか
敷地面積:3万6213平方メートル
延床面積:8万1030平方メートル
設計:日鉄エンジニアリング
施工:日鉄エンジニアリング
着工:2018年3月
竣工:2019年6月