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日本車両、米イリノイ州で鉄道車両組立工場を操業開始

2012年7月20日 (金)

ロジスティクス日本車両製造は20日、米国イリノイ州の子会社「日本車両USA」傘下の日本車両マニュファクチャリング社が、同州ロシェル市で同日、新鉄道車両組立工場の操業を開始したと発表した。

 

拡大する米国の鉄道車両市場で現地一貫事業体制を構築し、同社の存在感を印象づけるとともに、受注機会を広げる契機とする。地元調達、雇用創出を重視する米国政府への有効な対応と、工場直営による生産工程の品質・生産性向上、原価低減などが狙い。

 

日本製車体を輸出する場合と比べ、輸送費が抑えられるほか、為替変動リスクを低減できることからコスト低減効果を期待。また、需要地である米国に恒久拠点をもつことにより、「バイアメリカ条項」への対応が可能となり、生産工程や納期でもこれまで以上の自由度を確保することができるとしている。

 

ロシェル新工場では、北東イリノイ地域鉄道公社(メトラ)向けギャラリー型2階建て電車160両を皮切りに、2015年までにカリフォルニア州ソノマ・マリン地区鉄道公社(SMART)向けディーゼルカー12両、カナダ・オンタリオ州鉄道公社向けディーゼルカー18両、ヴァージニア州鉄道公社(VRE)向けギャラリー型2階建て客車8両などを製作する計画。

 

マザー工場の豊川製作所でノウハウを蓄積したタクト生産方式を軸に工場運営を移植することで、納期、品質、コスト管理のレベルを上げ、新規案件獲得を目指す。

 

■新車両組立工場の概要
場所:米国イリノイ州ロシェル市
生産能力:ギャラリー型客車に換算して、年間最大120両程度
敷地面積:14万平方メートル
建物面積:4万3千平方メートル(事務所、倉庫を含む)
総投資金額:約42億円(自己資金)