財務・人事川崎汽船が10月31日に発表した9月中間決算は、自動車船事業の合理化策が機能し、営業損益が110億円の黒字に転換、経常損益、最終損益もそれぞれ黒字化を果たした。
自動車船事業は極東出し航路で安定した輸送台数を維持した一方、三国間などの不採算航路で休止・改編を含む合理化を実施。これによって売上は前年同期比で減少したものの、運航効率の改善、運賃率の修復、船隊規模の最適化といった収支改善の取り組みが奏功し、黒字に転換した。これに伴い、自動車船事業が属する製品物流セグメントの部門損益は、231億円の赤字から105億円の黒字に転じた。
コンテナ船事業は、持分法適用会社のオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)が黒字転換し、川崎汽船に残るコンテナ船事業も損失を縮小した。
通期は売上高7400億円(前期比11.6%減)、営業利益60億円、経常利益50億円、最終利益110億円を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)20/3/中間 | 20/3/1Q | 19/3/通期 | 19/3/3Q | |
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売上高 | 372,396 [-10.5%] | 183,312 [-13.6%] | 836,731 [-27.9%] | 638,498 [-27.7%] |
営業利益 | 11,065 [ - ] | 4,052 [ - ] | -24,736 [ - ] | -9,273 [ - ] |
最終利益 | 16,311 [ - ] | 7,779 [ - ] | -111,188 [ - ] | -30,953 [ - ] |
売上高営業利益率 | 3.0% | 2.2% | -3.0% | -1.5% |