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コクヨ・ぺんてる、子会社化・提携を巡り論戦

2019年11月16日 (土)

M&Aコクヨは15日、同日付の取締役会でぺんてる(東京都中央区)の発行済株式の過半数を取得し、連結子会社化することを決議した、と発表した。

コクヨは、9月24日付でぺんてるの株式の37.45%を取得して業務提携に向けた協議を進めていたが、「ぺんてるが第三者と大規模な資本業務提携を画策し、既に具体的な株式の買い集めを開始している可能性が高い」と指摘。この画策がぺんてるの株主に回復しがたい悪影響を与えるとして、同社株式の過半数を取得してぺんてるを連結子会社化し、両社の文房具事業を一体運営する方針を示した。

この方針に対しぺんてるは、「コクヨに対し今以上の株式取得を望まないことを繰り返し伝えていたが、一切の相談もなく、一方的に方針を示したことに強い憤りを覚える」と抗議文を発表。「両者の間で、第三者との協業などを制限する合意は存在しない」として、今後も自社の独立性を維持したい考えを示した。

コクヨはぺんてるの株主に対し、1株につき3500円の買付価格で速やかに代金を支払う旨を16日からホームページ上に公開し、「既に多数の株主から賛同をもらっている」としている。過半数を取得するのに必要な数は109万7752株で、同買付価格で全て買い付けるには38億4200万円あまりが必要となる。

文房具は、その物量と販売網の大きさから物流が大きな役割を果たす商材のひとつとされており、今後両者がどのような決着を見るのか、注目が集まる。