ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

コクヨ、ぺんてる提携先をプラスと断定・対抗へ

2019年11月21日 (木)

M&A11月15日にぺんてるを子会社化する方針を発表したコクヨは20日、ぺんてる株式の買付け価格を1株3500円から3750円に変更する、と発表した。

同社は、買付け価格変更の経緯について「当社と競合するプラスが設立したコンソーシアムが1株当たり3500円でぺんてる株式を買い受ける旨の文書が、ぺんてる株主に対して送付されたとの情報を複数から受領し、当該事実を確認した」とし、これに対抗するため価格変更を行ったと説明した。これにより、ぺんてるを子会社化するために必要な109万7752株の買付代金は41億1600万円となる見通し。

コクヨとプラスの2018年12月期の決算によると、売上高はコクヨが3151億円、プラスが1772億円、本業の儲けを示す営業利益はコクヨが182億円、プラスが9億円と開きがある。ぺんてるは「コクヨとの間で、第三者との協業などを制限する合意は存在しない」としているが、今回のコクヨの発表が事実であれば、ぺんてるはコクヨとの業務提携の裏でプラスとの資本提携を進め、2社でコクヨに対抗しようとしていたことになる。

コクヨは発表の中で「ぺんてる経営陣がこのような事態をみずから招いたことを重く受け止めており、自己保身を優先してこのような不合理的な意思決定を行うぺんてる経営陣とは、ぺんてるの企業価値の向上に一緒に取り組んでいくことはできない」としており、結果次第では業務提携に向けた協議を共に進めていたぺんてる経営陣を一掃する可能性を示した。

これに対しぺんてるは、コクヨが11月15日以前に3万株あまりを追加取得していたことを指摘し、「コクヨがいかなる目的をもって当社の株式を追加取得したかについては判然としないが、少なくとも何らかの意図をもって、11月15日の方針表明以前に当社株式を取得していたことは明らかだ」として、株主にその判断を委ねている。

関連記事
コクヨ・ぺんてる、子会社化・提携を巡り論戦(19年11月16日掲載)
https://www.logi-today.com/358262