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未来調達研究所調べ

新型肺炎、日本企業に国内生産・調達へ切替の動き

2020年2月18日 (火)

荷主未来調達研究所が18日に発表した緊急アンケートの実施結果によると、新型コロナウィルスの感染拡大により日本企業の88%が生産・物流に支障があると回答した。

同社が13日に1万2966社を対象に実施したアンケートによると、回答を得た企業のうち69%が「問題あり」、19%が「調査中」、12%が「問題なし」と回答。「調査中」としている19%の企業については、そのほとんどが「中国からの納期遅延はある」としていることから、未来調達研究所は全体の88%が「支障あり」とカウントしている。

(出所:未来調達研究所)

アンケート結果によると多くの企業が、状況を把握できない、当局から認可が下りない、作業員・ドライバー不足、航空便への集中――といった理由で生産供給体制が整わず、部品・商品の調達に苦戦。当面は国内在庫や代替品で対応するが、状況により日本を含む他国へ生産・調達先を移すことを検討・実施している企業もあり、4月ごろから日本国内でも商品の品薄や値上げといった影響が出始めるおそれがある。

生産・調達先の変更については、多くの企業が国内に切り替えることを検討しているが、金型を使用しているメーカーからは「中国国内にある金型と同じものを短期間で作成することも他国に持ち出すことも困難。手の打ちようがない」といった回答もあり、業界によって対応にばらつきが出ている。また、ほとんどの企業が先行きが見えないことを課題として挙げている。

同社のアンケートで得られた「代表的な声」「具体的な影響」「対策案」は次の通り。

■代表的な声
・中国では一律10日から再開予定だったが、メドがたっていない(大手電機メーカー)
・中国当局の指導で再開できないところは、テレワークを推奨している。ただ生産自体は見込みがついていない(大手電機メーカー)
・部品調達も難航中。省内の調達と比べ、省を越えると調達が苦戦。部品会社も再開したばかりで見通しは、まだ現地も見えていない。今の在庫だと、このままだと4月か5月に品薄の可能性がある(大手電機メーカー)
・春物は店頭に並んでおり、在庫も充分。今すぐに影響ない。今後、つまりは夏物などについては不透明。影響次第(大手アパレルメーカー)
・輸入できないとなると、国内生産になる可能性もゼロではない。供給が追いつかず、店頭での欠品・値上げあるかも(大手食品メーカー)

■具体的な影響
(1)サプライチェーン
・一次中国サプライヤの生産停止(作業者不足など)
・一次中国サプライヤ窓口不在により情報確認できず
・二次中国サプライヤの生産停止(作業者不足など)
・二次中国サプライヤの状況把握困難
・一次中国サプライヤが商社の場合、業務停止に伴い、二次中国サプライヤへ発注不可、二次への支払い遅延
・防塵マスクなどの入手不足により再稼働できず
・中国の各省から工場再稼働認可がなされない
・最終出荷前の(日本企業による)同席検査ができず停滞
・一次中国サプライヤが工場停止のため、資金繰りが悪化。工員不足、二次中国サプライヤへ注文できず

(2)中国国内の物流問題
・道路閉鎖による物流遮断
・トラックドライバーの不足
・航空便の集中による取り合い
・一次サプライヤの有する金型を代替国(日本・ベトナムなど)へ輸送できず

(3)間接的な影響
・取引先(日本あるいは他国)が中国から完成品や部材、原材料を仕入れており、供給停止
・中国にある二次サプライヤ以降の情報は、そもそも取引開始時に入手しておらず、現時点でも解明できず

■対策案
・国内、あるいはベトナム等での代替生産
・国内既存保有在庫の使用
・国内にある中古部品の再利用
・代替品の検討
・中国国内での停滞の場合は、ハンドキャリーなどの応急処置
・ひたすら催促
・手の打ちようがない
・不可抗力条項(フォースマジョール)の申請