財務・人事SBSホールディングスが15日に発表した2020年12月期第1四半期(1−3月期)連結決算は、主力の物流事業部門で3PL事業が順調に推移し、物流施設の流動化に伴う収益を計上したことと合わせ、売上高は688億900万円(前年同期比6.5%増)、営業利益50億7900万円(32.4%増)、四半期最終利益30億7300万円(36.2%増)と、好調な滑り出しを見せた。
物流事業部門は運賃・料金水準の改善と並行し、荷主ニーズに合わせた高度な物流機能への対応力を強みに新規・既存取引を拡大。近年の注力事業となっている即日配送事業を中心に市場が拡大するEC需要を取り込んだほか、「生活物流」や食品流通分野でも需要拡大を追い風に業容を広げ、部門利益は21.8%の増加となった。
3PLを中心とした物流オペレーションと物流不動産開発を組み合わせた独自のビジネスモデルが特徴の同社だが、1−3月期には「長津田物流センター」(横浜市緑区)の40%持ち分を信託受益権の形で売却、19年1−3月期に同センターの30%持ち分を譲渡したのに続き、計画的な収益拡大につなげた。この結果、部門利益は30.6%増加し、全社営業利益の7割以上となる36億1500万円を叩き出した。
第2四半期に入る4月以降は新型コロナウイルスの影響がより濃く反映されてくる可能性があるが、影響の振れ幅を見通しにくい事業環境が続いていることから、中間・通期業績予想は変更せず、通期は従来予想の売上高2650億円(前期比3.7%増)、営業利益112億円(10.1%増)、最終利益65億円(6.9%増)を維持する。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)20/12/1Q [前年同期比] | 19/12/通期 [前年同期比] | 19/12/3Q [前年同期比] | 19/12/中間 [前年同期比] | |
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売上高 | 68,809 [6.5%] | 255,548 [25.6%] | 190,754 [40.2%] | 126,944 [64.5%] |
営業利益 | 5,079 [32.4%] | 10,176 [23.5%] | 7,801 [119.5%] | 5,547 [137.4%] |
最終利益 | 3,073 [36.2%] | 6,079 [37.9%] | 4,727 [155.9%] | 3,356 [174.9%] |
売上高営業利益率 | 7.4% | 4.0% | 4.1% | 4.4% |