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鴻池運輸がようやく決算発表、航空分野不調で減益

2020年6月19日 (金)

財務・人事新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響で決算発表が遅れていた企業のうち、売上規模1000億円以上の主要物流企業で最後となる鴻池運輸が19日、前3月期連結決算を発表した。

主力の複合ソリューション事業で総合建設業を行う中電産業を新たに連結化したしたことや、震災復興関連業務が増加したことで、前期から5.7%の増収となる売上高3108億3400万円を計上したものの、空港関連業務や航空貨物需要の減少などによって営業利益は19年3月期比11.8%減の96億8600万円、経常利益は16%減の95億5900万円で着地した。

国内物流は、新型コロナウイルスの影響を受けた一部業務の減少により、部門売上482億4800万円と1%の減収だったが、業務効率化と単価改定などで部門利益は6.8%増の25億3400万円となった。

国際物流は、前期に連結した香港のフォワーディング会社「ベル・インターナショナルロジスティクス」が業績に寄与したほか、設備解体や据付業務が増加したことで部門売上481億7500万円と17%の増収だった。しかし、利益面では欧州市場向け集荷貨物の減少や米中貿易摩擦に伴う航空貨物需要の減速が影響し、部門利益7億6800万円と25.8%の減益だった。

今後の見通しについては、「現時点では未確定な要素が多いため、通期の業績予想が見通せない状況にある」として、業績予想の開示を見送った。