財務・人事商船三井が7月31日に発表した4-6月期(2021年3月期第1四半期)連結決算は、売上高が2514億円となり、前年同期実績を11.2%下回る結果となった。この影響で、営業損益は51億円の赤字(前年同期は68億円の黒字)に転じたが、燃料油価格(3か月平均)が4割以上下がったため、経常損益は73億円(47.5%減)と黒字を維持した。四半期最終利益は54億円(55.3%減)。
4-6月期の事業別損益をみると、ドライバルク船、製品輸送、関連事業、その他がいずれも減収減益となる中、エネルギー輸送は部門売上796億円(12%増)、同利益84億円(39.1%増)の増収増益と気を吐いた。
また製品輸送事業のうち、日本郵船や川崎汽船とともにオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)に集約しているコンテナ船事業では、新型コロナウイルスの流行に伴う需要減退のあおりを受けて積高が大幅に悪化したものの、4月後半に中国からの輸出に復調の兆しが見え、荷動きの落ち込みが一定の範囲に収まる見込みとなり、スポット賃率が堅調に推移。北米航路、欧州航路ともに追加の減便を実施して消席率の低下を最小限にとどめ、一方でコスト削減を進め、燃料価格低下の恩恵も受けて黒字となった。
通期予想については、コンテナ船事業、LNG船事業、海洋事業などで持分法適用会社損益の比重が比較的大きいため、連結経常損益のみを公表。前回発表時と同様に「収支ゼロ」を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)21/3/1Q | 20/3/通期 | 20/3/3Q | 20/3/中間 | |
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売上高 | 251,471 [-11.2%] | 1,155,404 [-6.4%] | 867,269 [-8%] | 574,350 [-7.3%] |
営業利益 | -5,126 [ - ] | 23,779 [-37%] | 24,303 [-18.1%] | 12,045 [-18.4%] |
最終利益 | 5,491 [-55.3%] | 32,623 [21.4%] | 48,486 [141.3%] | 25,636 [347.8%] |
売上高営業利益率 | -2.0% | 2.1% | 2.8% | 2.1% |