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米UPS初のベトナム便就航、輸送時間1日短縮

2020年9月17日 (木)

国際茶色ベースのトレードマークのデザイン塗装が施された尾翼「ブラウンテイル」をシンボルとする米UPSの航空便が15日、初めてベトナムに乗り入れた。

中国深センとベトナムのホーチミン、ハノイの南北主要2都市をつなぐ貨物便の運用を開始したもので、これまでと比べて輸送時間が1日分短くなり、容量も拡大されることから、利用企業はベトナム拠点から深センハブを経由して米国などにより早く製品を届けられるようになる。

ブラウンテイルのデザインが塗装されたボーイング767Fワイドボディ機は、15日朝5時に時間通り到着して地上スタッフの誘導によって駐機場に引き込まれ、世界中から集められた荷物小包を収容したコンテナで、プリント基板から市内の工業地帯向けの織物まで幅広い荷物を下ろした。

“ブラウンテイル”はホーチミン向けにボーイング767F型機、ハノイ向けにボーイング747F型機を投入し、ベトナムの輸出入需要の増加に対応。19日にハノイから初の出荷を開始する。ホーチミン向けは深センから週4便、ハノイ便は毎週土曜日に運航される。

UPSベトナム・タイのラッセル・リード氏(マネジング・ディレクター)は「ベトナムのダイナミックな労働力、市場の自由化、戦略的な立地は、重要な製造拠点としての地位を確保し、現在、将来の世界的なサプライチェーンをつなぐものだ」と話す。

ベトナム便の就航により、ベトナムの小売業やハイテク企業は、中国、日本、韓国、東南アジアの主要市場からハノイとホーチミンへ1日で緊急配送する手段を利用できるようになる。豪州、欧州、米国からの出荷は2日以内の到着が可能で、例えばベトナムの電子機器組立業者が、ドイツの供給業者から集積回路をよりスピーディーに輸入し、製品サイクルを高速化させる選択肢が増える。