M&ASGホールディングスは24日、資本業務提携先の日立物流との株式の持ち合いを解消し、提携関係を「変更する」と発表した。日立物流が持つ佐川急便の株式20%をSGが875億円で買い取り、SGが持つ日立物流の株式29%は一部を売却し、残る株式は「経営戦略的に保有し続ける」(SGHD)との考えを示した。
両社は2016年3月30日に資本業務提携を締結。SGは、日立物流との提携について「協業による両社のシナジーは当初想定以上の効果を得ることができ、お互いの業績にも貢献してきた」と評価したが、最近は以前のような協業策を新たに打ち出す動きがみられなくなっていた。
事実上の提携解消に踏み切ることになった理由について、SG側は「環境変化に迅速に対応し、顧客ニーズに的確に対応していくためにもスピード感をもって事業に取り組む必要性が増した」「より迅速な経営ができる資本関係の構築が必要と考え」たと説明。
LogisticsTodayの取材に対し、同社広報は今回の決定について「提携を解消するのではなく、持分の一部を売却するだけで、協業プロジェクトは今後も最適な形で継続する」と強調。資本関係は薄くなるが、経営の自由度を高めることが「現在の資本業務提携を継続していく場合のメリットを上回ると判断した」と話した。