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アートとヤマトが協業検討、再編発展の可能性も

2020年10月21日 (水)

ロジスティクスアートグループホールディングスとヤマトホールディングスは21日、引越市場で協業の検討を開始すると発表した。

ヤマトHDがアートGHDに協業の可能性を打診し、両社のリソースを活用することで「新たなサービス」の提供を検討していくことに合意したもので、今後、両社で具体的な協業内容を詰めていく。

アートGHDは中核事業子会社で引越専業のアートコーポレーション、ヤマトHDは単身者向け引っ越しを手がけるヤマトホームコンビニエンスをそれぞれ傘下に抱えているが、アートが実質的に引越事業のみの業態であるのに対し、ヤマトの引越事業はコア事業ではない。

またヤマトは過大請求問題などに絡んで2019年1月に国土交通省から事業改善命令を受け、18年9月から19年9月まで引越業務を休止。再開したのも単身者向けに限定され、引越市場で最も顧客層の厚い家族向けが再開できずにいることから、ヤマトグループが引越事業をどう立て直していくのか、物流業界でも注目されていた。

今回の協業検討についても、アートコーポレーションとヤマトホームコンビニエンスという現場を預かる部門同士ではなく、事業のあり方をコントロールする持株会社間で交渉が行われており、部分的な作業効率の向上を目指す取り組みにとどまらず、今後の協議の結果次第ではグループ間を超えた再編につながる可能性もある。