ロジスティクスYKK APのCLO(物流統括管理者)を務める岩崎稔氏が、10月8日に開催される「物流DX未来会議2025」に登壇。特定荷主とそのCLOがけん引する、物流改革について語る。
物流業界では、荷主と物流事業者が一体となって進める「物流改革」が急速に進みつつある。法改正の動きもあり、輸配送効率や標準化、サプライチェーン全体の最適化は企業の持続的成長にとって喫緊のテーマとなっている。とりわけ来年4月からは特定荷主に対してCLOの設置が義務化されることが決まっており、もはや「必要かどうか」ではなく「どのような役割を担わせ、誰に託すのか」が問われる段階に来ている。

▲YKK AP岩崎稔CLO
こうしたなか、同イベントで注目すべきはセッション2「特定荷主が牽引する物流改革」だ。登壇するYKK APの岩崎氏は同社のCLOとして、物流部門を生産本部の一部にとどめず社長直下に再編し、全社視点でのサプライチェーン(SC)改革を推し進めてきた。2023年には「運送会社の労働時間は荷主がコントロールするように」との国からの要請を受けたことがCLO設置のきっかけの一つとなり、その後は共同配送の仕組みづくりや在庫・輸送データの標準化に尽力してきた。
岩崎氏は、SCの変革には特定荷主の牽引が不可欠とする立場。その立場から、CLOをどう変革していくのかが語られる。特定荷主は国内におよそ3200社。それらの企業に、現実的に何が求められ、CLOはどうやって意志決定をしていく必要があるのか。26年4月までにCLOが打っておくべき施策などに参考になる知見が披露される。
ことは3200社の特定荷主だけが考えればいい事柄ではない。関わる者全てが効率化に向けて足並みをそろえなくては、SCの効率化を成し遂げることはできない。特定荷主と直接取引をするTier1から、実運送を担う運送事業者まで、全ての関係者が対応を求められるのだ。26年の4月からどの方向に向かってどう踏み出せばいいのか。その指針を得る絶好の機会と言えるだろう。
また、多くの企業はCLOの必要性を理解し始めてはいるものの、実際にどのような業務を担うのか、どのような人物がその役割にふさわしいのかというイメージはまだ曖昧である。本セッションでは、岩崎氏の経験を通じて、CLOが果たすべき使命と、その役割の広がりが具体的に浮かび上がるだろう。経営と現場をどうつなぎ、どのように意思決定を下していくのか。その実像に触れることで、自社の物流戦略に落とし込むための具体的な手がかりを得られるはずだ。
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