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商船三井、新造砕氷LNG船3隻を定期傭船

2020年11月2日 (月)

本船イメージ図(出所:商船三井)

国際商船三井は2日、子会社を通じてロシア「Arctic(アークティク) LNG2プロジェクト」向け輸送に参画し、新造砕氷LNG船3隻の定期傭船契約を10月28日に締結した、と発表した。

3隻は主にロシア北極圏・ギダン半島のLNG出荷基地から、北極海航路を経由して、カムチャッカ(東回り)やムルマンスク(西回り)に積み替え基地として設置される浮体式LNG貯蔵設備までの輸送に従事する。

氷が薄い夏季にのみ東回りで北極海を航行できた従来の砕氷LNG船と比べ、船幅が細く、砕氷性能を強化した新船型を導入。推進機関出力を強化した仕様により、夏季に限らず冬季でも北極海航路の中で氷が厚くなる東側を航行できるという。

LNG輸送とLNG積み替え基地の全体像(出所:商船三井)

新造砕氷LNG船の概要
主要寸法:全長300メートル、幅47メートル
船型:17万2500立米メンブレン型
アイスクラス:ロシア船級ARC7
寒冷地対応:マイナス52度を想定した寒冷地仕様
砕氷航行能力:最大砕氷能力2.1メートル(前進・後進時)
造船所:Daewoo Shipbuilding & Marine Engineering Co., Ltd.
砕氷仕様概要:前後進ダブルアクティングシステム、砕氷補強船殻、船首砕氷バウ形状、船尾3軸PODプロペラ、砕氷塗料、機関室完全ダブルハル構造・左右分離構造、アイスシーチェスト、二重操船ステーション、極海仕様操船設備(アイスレーダーなど)
寒冷地仕様概要:電動駆動甲板機器、屋根付き係船区画、ヒートトレース、蒸気解氷システム、3系統暖房システム、サウナ、温水プール、極海仕様救命設備など