環境・CSR独ダイムラーは現地時間4日、ベルギーの物流会社が、完全バッテリー駆動の大型トラック「メルセデスベンツeアクトロス」を使用した配送実験を同国で初めて開始したと発表した。
実験に協力するのは、医薬品・食品配送を手がけるヴァンミーゲムロジスティクス社。今回の実験では、完全バッテリー駆動の「eアクトロス」(25トン)に、シュミッツカーゴブル製のスワップボディ冷蔵コンテナ「W.KOクール」を取り付け、病院や介護施設に医薬品を配送する。
「W.KOクール」は、純電気式の冷蔵ユニットを搭載しており、温室効果ガスを排出しないエミッションフリーの冷凍冷蔵輸送を実現できるのが特徴。「eアクトロス」は、積載重量・輸送経路・地形に関係なく200キロ走行可能で、猛暑や厳寒期でも冷蔵ユニットとエアコンを問題なく使用できるほか、電気エネルギーを回生するモーターブレーキによって、ほとんどブレーキペダルを踏む必要がないという。
ヴァンミーゲムロジスティクス社は、「資源保護は企業活動の重要な要素となる。当社は倉庫にソーラーパネルを設置することや、風力発電機で自社使用のエネルギーを生み出すことも検討している。今回は、CO2に依存しない輸送を実現するため、メルセデスベンツ社の実験に参加した」と経緯を説明。
メルセデスベンツトラック・ベルギーのピーターブロックCEOは、「eアクトロスは、2018年からドイツ・スイス・オランダで顧客テストを実施してきた。ベルギー国内で有数の物流会社・ヴァンミーゲムロジスティクスと共同テストを行えることを誇りに思う」とコメントした。