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ジグザグの決済手段、3年で海外不正決済2116件排除

2020年11月25日 (水)

ECジグザグ(東京都渋谷区)はこのほど、海外の不正決済被害を防止するEC事業者向けの決済手段により、サービスを開始した2018年からの不正決済発生数2116件すべてを排除した、と発表した。

(出所:ジグザグ)

この機能は、同社の越境EC支援サービス「ワールドショッピングビズチェックアウト」の一部としてすべてのサイトに無償提供しているもので、2020年1月から10月末までの10か月間には過去最高の1271件、7400万円相当の「海外不正決済と思しきアクセス」を検知し、未然に防止した。

海外から国内ECサイトへのアクセスが増加しているのに伴い、「私書箱」「転送サービス」「空き家」などを利用した直接注文によって、不正決済を試みる事態が多く発生しているが、ワールドショッピングでは、海外からの注文を専用カートで受け付け、不正カード利用の決済を判別して排除することができる。

健全性と安全性の担保

ECの特性上、ボーダレス化して拡大基調の一途となる傾向は今後数年間続く――という予想が現在の共通認識となっている。その過程での不正や不備による取引事故の発生は後を絶たぬはずだが、人為的で悪意ある詐取や妨害は徹底的に排除しなければならない。

各社の競合や顧客囲い込みとは別次元・別視点で、事故や不正のデータ集約化を図ることは、国際市場でのインフラだとすべての参加者が認めなければならないはずだ。

競うところと競ってはならないところ――占有・共有の明確な線引き――は消費者保護の強化のための基礎条件となる。カートや決済システムへの必要十分な投資が維持されるためには、関与する周辺事業者の協力が不可欠だろう。(企画編集委員・永田利紀)