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「ロジプル」に非接触タイプの発熱スクリーニング機能

2020年11月26日 (木)

サービス・商品シーイーシー(東京都渋谷区)は26日、物流効率化ICTソリューション「LogiPull」(ロジプル)を用いた物流センター・倉庫、運送業界向けの新型コロナ感染症対策として、非接触型の発熱スクリーニング機能を追加した新サービスの提供を開始する、と発表した。

▲受付機能と連携した体温測定・消毒とアンケート回答のイメージ

新型コロナウイルスの拡大に伴い、物流現場でも感染症対策が行われているが、センター受付時に来場者の検温や体調に関するアンケート記入を依頼することが増えたため、現場では感染リスクの高い体温計の受け渡し、体温記録、情報管理の手間といった課題が顕在化。

そこで、物流現場の業務増と感染予防対策の負荷軽減に向け、トラック待機時間対策や入出庫業務の効率化、受付業務の省人化・デジタル化を支援するサービスとして、トラック車両のバース入場、予約受付、作業実績管理などをクラウド環境で提供するロジプルの受付管理機能と、非接触式の体温測定デバイスを連携。体温測定デバイスは体温計・消毒液ディスペンサー一体型モデルと体温検知のみの2機種に対応する。

同社では「物流センターや倉庫、工場入館時の体温測定と発熱者の早期検知、測定結果のデータ管理による受付業務の無人・省人化など、顧客の感染リスク対策に貢献していきたい」としている。

■対応機器
日本精密測定皮膚赤外線体温計「サーモフレーズ」
シーテック非接触電子温度計一体型消毒液ディスペンサー「ピッとシュ!」

時世にぴったりで簡易さも好印象

今月発生したふたつのクラスターの経緯をたどれば明らかなことだが、まずは入口での検知が必須だ。

個人の自覚症状と任意申告に依存するのは最も危険であることが、感染拡大の時系列からもはっきりとわかる。したがって、無差別に自動感知する仕組の導入が何よりも効果的であるはず。

次に感染可能性の要素が見出された対象者についての動線調査と濃厚接触者の特定が迅速であればあるほど、感染拡大は最小限に抑え込めることも重要なポイントとなる。

どのような機材やシステムを採用するかは各企業なりに判断するとして、各社は属人性を排除した仕掛けや仕組みと運用ルールの導入を進めるべきだ。予算の問題は承知しているが、クラスター発生によるマイナスを試算してみれば、投資の余地が生まれるのではないだろうか。公的補助の後押しも期待したい。(企画編集委員・永田利紀)