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嵐でコンテナ1816個流出、ONEコンテナ船が神戸入港

2020年12月8日 (火)

ロジスティクスハワイの沖合で嵐に遭遇したとみられるオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)運航のコンテナ船「ONE APUS」(ワン・アパス)が8日、神戸港に入港した。

同社によると、ワン・アパスは中国塩田港(深セン)から米国ロングビーチ港に向けて航行していた11月30日夜、ハワイの北西沖1600カイリの海域で嵐に遭遇。危険物コンテナ64本を含む1816本のコンテナが海上に流出して失い、行き先を神戸港に修正して航行を続け、8日同港に入港した。

神戸港では紛失、破損したコンテナの確認と、これらのコンテナの荷降ろしを最優先とする。荷降ろしに必要な時間は現時点でわかっておらず、今後の確認となる。嵐に遭遇した当時の気象情報では波の高さは6メートルだったが、「実際はそれよりも高い波だった可能性がある」(ONE)という。

64本の危険物コンテナの内容物は、54本が花火、8本が電池、2本が液体エタノールで、現地では海上航行警報が発令されている。

今後、事故原因の究明が行われる見通しで、同社は「本船設備や船員に問題はなかったと理解している。このような事故を二度と起こしてはならず、事故原因は今後の詳しい調査によって明らかにしていく」とコメント。

また、ワン・アパスと同じ船型のコンテナ船によるコンテナ流出事故が立て続けに発生していることから、船体構造と何らかの関係があるのではないかという疑問が上がっていることについては「原因究明を開始しており、その結果を待つ必要があるため、現時点での回答は差し控えたい」とした。

船主はチドリ・シップ・ホールディング、船舶管理はNYKシップマネジメント。ワン・アパスは全⻑364メートル、14万6694トンのコンテナ船で、現在は六甲アイランドRC6-7ターミナルに着岸している。