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DHL、世界一孤独なゾウの国際輸送に協力

2020年12月10日 (木)

国際劣悪な環境で35年にわたって閉じ込められ、「世界一孤独な象」として知られた36歳のアジアゾウ「カーバン」がこのほど、DHLの手配でパキスタンのマーガザー動物園(イスラマバード)からカンボジアに輸送された。

輸送を担当したDHLは、動物福祉団体の「FOUR POWS」(フォーパウズ)、獣医師などの専門家と協力し、数か月に及ぶ輸送計画を立案。同社の国際貨物スペシャリスト部門が、マーガザー動物園から輸送に必要な通関手続きを含むロジスティクスを担当し、カンボジアの「新しい家」に到着した。

同社の航空貨物部門でグローバルヘッドを務めるトーマスクック氏は「何年にもわたって、DHLはさまざまな種類の商品を輸送し、いくつかの課題を克服してきたが、動物の輸送は常に並外れた仕事だった」と振り返る。

出発前に健康診断を受けたカーバンは「体重」が4トンを超え、高さも3メートル以上あるため、旅の準備として箱にしっかりと入るために数週間、特別な訓練を受けた。飛行中は温度を管理し、カーバンの安全を確保するために獣医師が同行したという。

同社は2018年にも、絶滅の危機に瀕している4頭のエゾヒグマが日本から英国へ大陸を横断するのを支援したほか、中国からフィンランドに2頭のジャイアントパンダを送った実績がある。