ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

鴻池運輸、関西空港でドーリーの位置把握実験

2021年1月27日 (水)

調査・データ鴻池運輸は27日、関西空港の制限区域内でイスラエルのスタートアップ企業が開発した位置測位センサーを用い、グランドハンドリング業務で使用するパレットドーリーの位置情報を把握する実証実験を開始した、と発表した。

実験に使用するhoopo製 位置測位センサー(出所:鴻池運輸)

実証実験は、鴻池運輸が関西エアポートから許可を得た制限区域内で22日から1年間、イスラエルのフーポ社が開発した位置測位センサーを活用。関西空港と羽田空港でグランドハンドリング業務を手がけるKグランドサービスの「空いているドーリーを探索する手間を省き、省力化したい」という現場改善ニーズを受けて検討を重ね、同社が出資するベンチャーキャピタルの投資先でもあるフーポ社のテクノロジーを起用することにした。

繁忙期は空港内のドーリー使用率が上がり、空きドーリーの探索に毎回20分から30分かかるなど、作業者への負担と効率低下が課題となっていることから、ドーリーの現在位置をリアルタイムに可視化して課題の解消を図る。Kグランドサービスが保有するドーリー120台にフーポ製の位置測位センサーを装着する。

今後は、実験で検証するドーリーの位置測位精度を検証し、位置情報データの蓄積、分析を通じてKグランドサービスなどグランドハンドリング業務を提供するグループ各社へ水平展開を図るとともに、このシステムを利用して得られるビッグデータを用いた業務効率化を目指す。

同社は「グループの空港関連事業は、新型コロナウイルスの影響による航空需要減少に伴う低迷状態が続いているが、アフターコロナの航空需要回復を見据え、新技術導入によるデジタルトランスフォーメーション(DX)の促進により、グランドハンドリング業務の効率化、労働環境改善を推進することで、引き続き業務能力の強化に取り組む」としている。