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アルフレッサ、3物流拠点に超低温保管・輸送設備

2021年1月27日 (水)

▲超低温フリーザー(出所:アルフレッサホールディングス)

メディカルアルフレッサホールディングスは27日、中核事業子会社のアルフレッサが「再生医療等製品」に対応する超低温保管・輸送設備「再生医療等製品保管庫」を全国の主要な物流センターに設置したと発表した。

細胞や組織を培養・加工した上で体内へ投与・移植し、病気や事故などで失われた身体の組織や臓器を再生する再生医療に用いられている「再生医療等製品」のなかには、発症後短時間のうちに投与する必要がある製品や使用期限が短い製品も多く、サプライチェーン全体を通して超低温の環境の維持、個々の製品のトレーサビリティ確保が必要になるなど、通常の医薬品よりも厳格な管理体制が求められていることから、カギを握るとされる高品質な保管・輸送体制の確立を急ぐ。

▲液体窒素を用いた貯蔵タンク(出所:アルフレッサホールディングス)

具体的には、同社の主要物流拠点である埼玉物流センター(埼玉県新座市)、愛知物流センター(愛知県一宮市)、大阪物流センター(大阪市北区)の3か所に対応保管庫を設置。マイナス150度対応の液体窒素を用いた貯蔵タンク、マイナス80度対応の超低温フリーザー、入出庫、在庫管理用システムなど、標準化された設備が導入された専用スペースとする。

保管庫内の酸素濃度低下時や機器の温度異常時には警報が鳴り、従業員の安全を確保するとともに、それぞれの機器のバックアップへ切り替える。

アルフレッサでは、再生医療等製品の保管・輸送拠点として2018年8月に「殿町再生医療流通ステーション」を川崎市に、20年10月に「神戸再生医療流通ステーション」を神戸市しにそれぞれ開設して運用しており、新たに3か所に保管庫を展開することで、保管・輸送体制を強化する。

今後はグループのほかの企業を含め、本年度中に6か所の主要物流センターに同等の設備を設置し、殿町、神戸の再生医療流通ステーションと9か所の保管庫を用いて再生医療等製品の保管・輸送業務に対応した全国流通網を構築する。