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商船三井、通期経常利益550億円上方修正

2021年1月29日 (金)

財務・人事商船三井は1月29日、2021年3月期の第3四半期(20年4-12月)決算を発表し、通期の経常利益予想を550億円上方修正した。

20年10月末の中間決算発表時点では、通期で売上高9750億円(前期比15.6%減)、経常利益400億円(27.4%減)を予想していたが、自動車船事業とコンテナ船(オーシャンネットワークエクスプレス社)の荷動きや、ドライバルク船市況が想定を上回るレベルで推移したことから、第3四半期決算では前年同期実績を上回る729.8億円(前年同期比48.1%増)を計上。

通期の売上高予想を100億円上乗せして9850億円(前期比14.7%減)、経常利益予想を550億円上乗せして950億円(72.4%増)とした。

各部門の見通しについては、ドライバルク船のケープサイズが一時的に強い基調で推移するものの、船腹供給面でタイト感を生み出している悪天候などの一過性の要因が改称した後は、例年通り西豪州やブラジルの天候悪化から鉱石荷動きが低迷し、市況は弱含むと予想。パナマックス市況は、一時的に弱含む可能性があるものの、旺盛な南米穀物の出荷に下支えされ、堅調に推移する見通し。

原油船は、サウジアラビアの自主減産の影響や新型コロナウイルスの感染再拡大による石油需要回復の遅れに加え、今後見込まれる中国沖の滞船の解消が市況回復の重しとなり、低調に推移すると予想。石油製品船は、石油需要回復の遅れが重しとなるものの、荷動きが回復しつつあることから、徐々に市況は回復する見通し。

コンテナ船は、中国旧正月の影響で荷動きが弱含むことを織り込むものの、減少割合は小幅となるとみており、第4四半期も引き続き好調な業績を見込む。自動車船は、足元では当初想定していたよりも荷動きが回復しているが、新型コロナウイルスの感染再拡大の影響や、半導体不足に伴う完成車の販売・生産動向が見通せない状況にあるため、「状況を注視し、適正な運航規模を維持しながら引き続き配船合理化と効率的な運航に努める」とした。

フェリー・内航RORO船は、新型コロナウイルスの影響と緊急事態宣言再発令により、業績悪化を見込む。

■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)
 21/3/3Q21/3/中間21/3/1Q20/3/通期
売上高731,684 [-15.6%]484,686 [-15.6%]251,471 [-11.2%]1,155,404 [-6.4%]
営業利益-1,082 [ - ]-4,222 [ - ]-5,126 [ - ]23,779 [-37%]
最終利益64,409 [32.8%]30,251 [18%]5,491 [-55.3%]32,623 [21.4%]
売上高営業利益率-0.1%-0.9%-2.0%2.1%