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カネカ、物流費上昇で加工油脂製品6年ぶり値上げ

2021年2月3日 (水)

荷主カネカは3日、加工油脂製品の販売価格を3月1日出荷分から値上げすると発表した。国際的な原料油脂価格の急上昇と包材・物流費の上昇が事業収益を圧迫していたという。

同社が加工油脂製品の値上げに踏み切るのは2015年3月以来6年ぶりで、「コストの圧縮などで事業収益の改善に努めてきたが、企業努力だけでは限界に達しており、今後の安定した製品供給のためには価格改定を実施せざるを得ない」と判断した。

今回はショートニング製品でキロ28円以上、マーガリン製品でキロ25円以上、ファットスプレッド・バタークリーム製品でキロ19円以上の上げ幅を予定している。

同社は「世界の穀物、食用油脂市場ではラニーニャ現象などの異常気象や、新型コロナウイルスの感染拡大による労働力不足により主産地の生産量の減少が顕著になっている」として、気象や新型コロナウイルスの影響が背景にあることを説明。中国の需要増や投機によって需給バランスが「過去に例がないほどにタイト」になっていることも理由となっている。