サービス・商品大日本印刷(DNP)は15日、医薬品専用の断熱ボックス「va-Q-tec」(バキュテック)の販売を開始した。酸素などの透過を防ぐDNPの「ハイバリアフィルム」などを使った真空断熱材で保冷剤を覆うことで一般的な断熱材より高い断熱性を有し、電源なしでマイナス70度など超低温での長時間輸送を可能にするもので、国内における新型コロナウイルス用ワクチンの輸送などへの活用に期待する。
ドイツのバキュテック社が製造し、その日本法人が輸入したものをDNPが代理店として販売する。同商品はすでに米国や欧州などでワクチン輸送において利用が始まっている。
温度帯別で「マイナス70度以下」「マイナス25度~マイナス15度」「2度~8度」の3種類、容量別で4リットルから240リットルまでの11種類を提供する。再利用の可能なマルチユース品に加えて、離島などボックスの返却が困難な地域向けには、使い切りのシングルユース品も用意する。