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佐渡汽船、直江津・小木間で小口貨物輸送

2021年3月5日 (金)

ロジスティクス佐渡汽船は5日、4月29日から運航する直江津-小木間のジェットフォイル便について、小口貨物輸送の取り扱いを開始した。直江津・小木の両港の貨物取扱所で受付し、海上輸送のみで配達は行わない。

貨物1個の大きさは縦・横・高さの合計が120センチメートル以内、重量は20キログラム以内とする。1便あたりの貨物積載個数は20個までで、出航時刻の30分前に受付を締め切る。

 求荷求船の時代へ

この数年来一般化しつつある求荷求車システムだが、その転用形が内航便に適用されていたら有効ではないのか――という予感は飛躍しすぎなのだろうか。周知のとおり、内航海運の苦戦状況は海運各社の重い負担となって久しい。一般荷主にとって船便はなじみがなく、かつコスト感や契約云々といった未知の諸事に対する垣根が高い。

輸送時間がかかることは受容できるとしても、改めて見積をとってみるには、あまりにも縁がなさ過ぎて、メールや電話での問い合わせすら躊躇してしまう――が実情なのではと察する。そのあたりの距離や壁を取り除くような明瞭簡易な仕組みがあれば、相当数の荷主ニーズが浮き上がってくるのではないのかと思えてしかたない。

海運会社の中には、柔軟に考え、相談事にも根気強く誠実に向き合う営業担当者が数多くいる。彼らとの接触の機会がないのなら、求荷求船システムのような道具を入口とするのも良しではないだろうか。
奇しくも一昨日、神戸の海運会社の役員と面談してきたが、新しい荷主との出会いを求めて止まぬ言葉があふれ出ていた。海運各社の積極的な営業活動と荷主各社の選択肢の拡張がマッチングできれば、素晴らしい成果が得られるはずだ。(企画編集委員・永田利紀)