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ハコベル、年末年始のフードデリバリーで黒字化

2021年3月11日 (木)

財務・人事ラクスルが11日に発表した2021年7月期の第2四半期決算によると、求荷求車サービスなどを提供するハコベル事業の売上高は、前年同期比29.3%増の15億5800万円となった。営業損益は1500万円の赤字(前年同期は2億3100万円)となり、赤字幅を大きく縮小した。

昨年11月からことし1月までの第2四半期だけを見ると、売上高は57%増の10億400万円、営業利益は1600万円(前年同期は1億2900万円の赤字)となり、四半期で初めて黒字計上を達成した。同社によれば、年末年始のフードデリバリーの需要増が要因で、11月単月では170万円の赤字だったが、12月は870万円の黒字に。1月も970万円の黒字だった。

▲ハコベル事業の売上高・売上総利益・セグメント利益の推移(出所:ラクスル)

第1四半期以前の売上高に占めるフードデリバリーの割合は「数%」だったが、第2四半期は一気に2割へと上昇。一方で、売上総利益率は第1四半期の16.6%から14.2%に減少した。月別の売上総利益率は11月が15.4%、12月が13.5%、1月が14.3%と推移した。

同社によれば、利益率の一時的な低下は年末年始のドライバー確保のために設定した割増料金が影響しており、第3四半期については昨年に開始した「ハコベルコネクト」などシステム事業の強化により「17%程度に戻す」という。同じく求荷求車サービスを提供するPickGo(ピックゴー)などとの競合については、BtoBに注力するハコベルとBtoC中心のPickGoとでは、ビジネスの性格が異なるとの見方を示した。

そのほか、11-1月の3か月間の注文件数は47.9%増の5万1585件で、注文単価は6.2%増の1万9478円だった。1月時点の利用顧客数は前年比2.9%増の4353社で、ARPU(顧客当たりの年間利用回数×1回当たりの単価)は11.5%増の57万8000円。「ハコベルコネクト」の導入社数は2月末時点で14社となった。

なお、昨年9月に台数を訂正した登録車両数については、1月末時点で2万4010台となり、10月末時点から2793台増加。内訳はトラックが1万3157台で、軽貨物輸送が1万853台だった。