サービス・商品スーツに見える作業着「ワークウェアスーツ」を開発・販売するオアシススタイルウェア(東京都港区)は28日、東京都新宿区に同社ブランド「WWS」初の常設路面店をオープンする。27日に取材に応じた中村有沙代表取締役は、「実は、物流業と内装業が法人顧客のトップ2なんです。予想外の反響でした」と驚きの表情を見せた。
WWSは作業着・スーツ・私服として、さまざまな季節やシーンを問わず着用できるデザインと機能性を追求した「ボーダレスウェア」ブランド。同社によると、物流会社では配送ドライバーの制服として利用されることが多く、配送先の店舗や医療機関などで清潔感を演出しながら作業しやすい点が好評だという。
28日にオープンする「WWS新宿3丁目店」は、来店客が購入した商品をその場で渡さずに自宅に発送する「試着特化型」の店舗で、販売中の全商品59種の全色・全サイズを取り揃え、公式ECサイトで販売する832品目の全てが試着可能。来店客が購入した商品は、同社の物流委託先であるロコンドの倉庫から発送する。
同社は、「ECサイトでは質感やサイズ感が分からない」「直営店に商品の在庫がなく試着できなかった」といった声の両方に応えることで、新規客獲得を狙う考え。今後は発売前の商品を展示し、店頭で予約できる体制も整える。店頭に在庫を置かないことで空いたスペースは、写真撮影のためのスタジオや、法人顧客向けの商談スペース、ユーザー向けのイベントスペースなどとして活用する。
昨年から続くコロナ禍においては、洗濯機で毎日洗える扱いやすさがウイルス対策の観点から評価され、合わせてストレッチが効いて動きやすい機能性がテレワーク向きであることから売上が大幅に増加。2020年3月からの1年間では、前年の3倍を記録した。これまでの導入企業は900社を超えているという。
中村代表は、取材に対し「コロナ禍でも好調な物流会社は採用とブランディングに力を入れていて、他社と差別化するために当社のワークウェアスーツを採用しているところもあります。人手不足が課題となっている物流業界にとって、少しでもお力になれれば嬉しいです」と話し、物流業界への広がりに期待を寄せた。(LOGISTICS TODAY編集部)