拠点・施設エフピコは28日、兵庫県小野市に新たな製品生産・配送拠点「エフピコ兵庫工場・配送センター」(仮称)を建設すると発表した。ことし5月に着工し、2022年9月の完成を目指す。土地取得価格を含む投資総額は253億円。
同社はテイクアウト・デリバリー市場の拡大と、消費者の環境意識の高まりを受け、今後さらに製品需要が増加すると判断。福山地区の生産設備を新工場に一部移設し、新たな生産ラインを増設することで、再生ペット原料などを使用したエコ製品の近畿エリア向け生産体制を強化する。
また、生産体制の強化に合わせて新工場に配送センターを併設し、これまで広島県の福山配送センターから行っていた近畿エリアへの配送を分割。配送時間の短縮や、物流コストの抑制、災害発生時のリスク分散、製品の安定供給――といった効果を見込む。同社は全国9拠点目となる新たな配送センターを兵庫県に設けることで、各センターから150キロメートル圏内に主要都市を収め、全人口の7割をカバーする物流網が完成する。
また、新配送センターには自動ソーター出荷システムを設置し、26万ケースの在庫保管能力を確保することで、全国の出荷量の76%が自動ソーター出荷システムによる仕分けとなるという。
なお、同社は新拠点を開設する小野市の市役所近隣にワンルームマンションタイプの独身寮「ピコハウス5号館」を建設し、人材確保にも配慮する。
■「エフピコ兵庫工場・配送センター」(仮称)の概要
所在地:兵庫県小野市池尻町・榊町 ひょうご小野産業団地
敷地面積:4万8001.7平方メートル
延床面積:7万8900平方メートル
構造:鉄骨造地上4階建て
投資総額:253億円 (土地取得価額を含む)