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新たな陸海空の物流結節点、東京レールゲートEAST

2021年6月10日 (木)

話題日本貨物鉄道(JR貨物)と三井不動産は現在、東京都品川区の東京貨物ターミナル駅構内で、来年7月末の竣工に向けてマルチテナント型物流施設「東京レールゲートEAST(イースト)」の準備を進めている。首都圏における陸海空の物流の結節点である絶好の立地条件を活かして開発する同施設では、東京貨物ターミナル駅との直接ルートを確保することで、貨物鉄道輸送と物流施設のシームレスな結節が可能となるという。

各階約8900坪の大スペースで近隣施設と差別化

東京貨物ターミナル駅は、日本最大の取扱量を誇る貨物駅であり、東海道本線を中心に全国各地からの貨物列車が発着する。また、首都高速湾岸線の大井南インターチェンジ(IC)、首都高速羽田線平和島IC、東京港国際コンテナターミナルからはいずれも至近で、羽田空港の国際貨物地区からも4キロメートルと近く、まさに首都圏の陸海空の物流が集中するホットスポットといえる。

東京レールゲートEASTの敷地面積は約2万3139坪で、延床面積は約5万2757坪。賃貸面積は約4万4459坪で、昨年3月に先行稼動してテナントから好評を得ている「東京レールゲートWEST(ウエスト)」の3倍に上る。

▲東京レールゲートWEST(左)、東京レールゲートEAST(右)の完成イメージ

同施設は鉄骨造の地上5階建てで、一部は強度や変形性能などの面で優れるコンクリート充填鋼管構造(CFT)を採用。1フロアの面積は約8900坪と、規模の面で近隣の物流施設を上回り、ニーズが高まっている自動倉庫にも対応しやすい。梁下有効高は5.5メートルで、床荷重は1平方メートルあたり1.5トン。

1階の倉庫は最大4分割、2・3・4階は最大6分割、5階は最大12分割が可能で、幅広い業種・規模のテナントが入居できる。誘致活動を担当している三井不動産によれば、「周囲に大規模な物流施設が少ないことから、すでに複数フロアを求めるテナントなどと、契約に向けた検討が進んでいる」という。

冷凍・冷蔵ニーズ見据え、事前に断熱材施工

1階北側区画(2分割可能)には、三井不動産が開発する物件では初めて、テナント決定前に床下断熱材を施工。1区画はマイナス20度の冷凍倉庫、1区画はプラス5度の冷蔵倉庫としての利用を見込む。1階南側区画と2階から5階までは常温倉庫で、ダブルランプウェイにより直接アクセスが可能。5階には東京湾の眺望と東京港野鳥公園の緑を楽しめるカフェテリアを東西に1か所ずつ用意するほか、ドライバー向けにも駐車場から直接アクセスできる休憩室を用意し、施設で働く人々やドライバーに快適さを提供する。そのほか、1階にはトラック51台分の待機スペース、187台分の駐車場、売店などを用意する。

▲1階北側のフロアプラン(赤点線で分割可能)

リスク対策やBCP(事業継続計画)に関しては、免震装置の実装により震災時の荷崩れや機械の転倒などを防ぐ。また、非常用の発電機を備えることで、テナント事務室や防災センター、倉庫内の一部に関して72時間の運営機能を維持する。同施設は湾岸エリアにあるものの、高潮・洪水・津波による被害を受けにくい位置に立地しており、加えて1階の倉庫床が最大浸水深よりも1メートル高い7.29メートルとなるよう設計している。

好立地を活かし、モーダルシフトに柔軟に対応

JR貨物は「東京レールゲートEAST」において、グループ各社の機能を結集し、集荷・配達・保管・荷役・梱包・流通加工など、幅広い入居テナントのニーズに応えるシームレスな物流サービスを提供する考え。環境にやさしく、労働生産性に優れた貨物鉄道輸送を提案することで「総合物流企業への進化」を目指し、二酸化炭素削減にも貢献するという。

「三井不動産ロジスティクスパーク」を旗艦ブランドとして、国内外で40以上の先進的物流施設を展開している三井不動産は、同施設の開発計画の企画立案、テナント誘致を担当。完成後は施設の運営と管理を務めるとともに、顧客のニーズに合わせて使い勝手や機能の強化を検討する。

物件説明会の概要
日時:2021年7月7日(水)、8日(木)、9日(金)
※各日程、9時30分・11時・13時30分・15時にて実施(所要時間:1時間程度)
会場:東京都品川区八潮3-3-6東京レールゲートEAST現地プレゼンルーム
(東京モノレール羽田空港線流通センター駅から徒歩14分)
内容:「東京レールゲートEAST」物件説明
主催者からのお知らせ:感染症対策のため、参加人数を制限させていただきます。マスクをご着用のうえ、検温、消毒へのご協力をお願い致します。
WEB申込:https://tokyorailgate-east.resv.jp/

■東京レールゲートEASTの施設概要
所在地:東京都品川区八潮3-1-3(東京貨物ターミナル駅構内)
敷地面積:7万6493平方メートル(2万3139坪)
延床面積:17万4405平方メートル(5万2757坪)
賃貸床面積(専有部):14万6974平方メートル(4万4459坪)
着工:2021年1月1日
完成:2022年7月末
構造:鉄骨造(一部CFT造)・地上5階建て
BCP:免震構造・72時間対応非常用発電機・24時間有人管理
施工者:フジタ

「東京レールゲートEAST」のパンフレットダウンロード