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【関西物流展】サトー、荷物内温度管理タグを開発

2021年6月18日 (金)

荷物の位置に合わせて温度推移をパソコン画面で確認できる

サービス・商品サトー(東京都港区)は「第2回関西物流展」ブースにて、荷物の温度管理を可視化できる新技術を紹介した。温度検知タグをスマートフォンで読み取り、パソコン画面で確認する仕組み。新型コロナウイルス感染症の拡大による食品の宅配需要の増加など、適正な温度管理を求めるニーズが荷主と消費者の双方で高まるなか、簡易に荷物の温度を確認できるこのサービスは注目を集めそうだ。

タグは箱の内部に装着する

タグには、温度を記録するICチップを搭載。スマートフォンをタグに接触させると、ICチップから時系列で位置と温度の記録が伝達され、クラウド上にアップロードされる。パソコン画面を通して、荷物の移動に伴う温度変化を地図とグラフで確認することができる。例えば、大阪から沖縄に輸送された荷物について、梱包時に箱の内部にタグを装着しておけば、空港での荷物の積み下ろしや空港からの配送などの過程で、温度が細かく変動する様子を確認できる。

サトーが温度検知タグを発案したきっかけは、ある日本酒メーカーの声だった。「日本酒を定められた温度で産地から輸送することでブランド価値を高められる」との観点から、輸送中の荷物内部の温度をチェックできるシステムの開発につなげた。

サトーは、今夏よりタグの市場展開を本格化していく方針。タグのブース出展を担当するグローバル営業本部の佐藤晃さんは今後の展開について、「食品業界を中心に営業展開を図り、将来的には精密機器や半導体、ヘルスケア分野にも拡販を模索していく」と語った。