環境・CSR日本郵船は29日、同社が運航するばら積み船「フロンティア・ジャカランダ」がこのほど、シンガポール港でバイオ燃料を補油したのち、インド洋を経て南アフリカ共和国のサルダナベイに至る試験航行に成功したと発表した。同社によるバイオ燃料での試験航行は、2019年のばら積み船「フロンティア・スカイ」による欧州域内航行に続き2度目。
再生可能な生物由来の有機性資源(バイオマス)を原料とするバイオ燃料は、燃焼時に二酸化炭素を排出するものの、原料となる植物は二酸化炭素を吸収し、実質排出量はゼロとみなされることから、化石燃料の代替物として注目されている。また、硫黄酸化物の排出も極めて少ないとされる。
今回の航行で使用したバイオ燃料は、シンガポールで収集・精製された廃食油を原料としたもの。シンガポール港は世界最大の燃料補油港として知られる。
■バンカリングの様子