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日本郵船、インドタタ製鉄向けバイオ燃料試験航行

2021年11月22日 (月)

環境・CSR日本郵船は22日、グループのTata NYK Shipping(タタ・エヌワイケイ・シッピング、タタNYK)が運航するばら積み船「FRONTIER SKY」(フロンティア・スカイ)が、インド大手鉄鋼メーカーTata Steel(タタ製鉄)向け貨物輸送でバイオ燃料を使用した試験航行を実施したと発表した。日本郵船グループによるバイオ燃料での試験航行実施は、ことし6月に続いて3回目。

バイオ燃料は、再生可能な生物由来の有機性資源(バイオマス)を原料にしており、燃焼させる際の二酸化炭素排出量は実質ゼロとみなされる。世界の外航海運で船舶から排出される温室効果ガス削減の要請が高まるなか、バイオ燃料は重油に代わる船舶用燃料のなかでも、既に利用可能なものとして注目されている。

(出所:日本郵船)

フロンティア・スカイは、船舶用燃料を広く取り扱う豊田通商ペトロリアムの協力を得ながら、11月14日にシンガポール港でバイオ燃料を補油。インドのダムラ港までの航路で試験航行を実施した。

今回の試験航行は、サプライチェーンにおける海上輸送での脱炭素化を目指すタタ製鉄と、バイオ燃料での過去2回の船舶の試験航行を通じて安全性と温室効果ガス削減効果などをさらに検証したい日本郵船の目的が合致して実現。日本郵船がバイオ燃料の補油手配と機関運転計画作成などの技術面のサポートを行い、タタNYK社が試験航行のための運航面で協力した。今回の試験航行で得られた知見をタタ製鉄と日本郵船、タタNYKの3社で共有し、脱炭素化に向けた協業を推進する。

日本郵船グループは今回の試験航行を契機として、今後もバイオ燃料での航行の本格運用化に向けた検討を進め、顧客の環境課題解決に向けた最大限のソリューションを提供することで、脱炭素化への取り組みを推進していく。

■バイオ燃料の製造から使用まで