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日本郵船、バイオ燃料による貨物輸送試験に成功

2022年3月17日 (木)

▲大型ばら積み船「FRIENDSHIP」(出所:日本郵船)

調査・データ日本郵船は16日、大型ばら積み船「FRIENDSHIP」(フレンドシップ)が、鉱業会社のアングロ・アメリカン向けの貨物輸送で、バイオ燃料を使用した試験航行を実施したと発表した。日本郵船グループによるバイオ燃料での試験航行は今回で4度目。アングロ・アメリカン社との協業も2度目となる。

バイオ燃料は、再生可能な生物由来の有機性資源(バイオマス)原料にする燃料で、燃焼する際の二酸化炭素排出量は実質ゼロとみなされるため環境負荷の低い次世代燃料として注目されている。

フレンドシップは、トタル・エナジーズの船舶燃料供給部門であるトタル・エナジーズ・マリンフュエルズの協力を受けて、ことし1月にシンガポール港の港湾水域でバイオ燃料を補油し、積地の南アフリカ・サルダナベイまで、サルダナベイからシンガポール港までの航程で使用した。

日本郵船グループは、外航海運事業におけるGHG(温室効果ガス)排出量削減の長期目標を「2050年までのネット・ゼロエミッション達成」と掲げており、バイオ燃料を重油に代わる有効な船舶用燃料の一つとして位置づけて試験航行を実施している。

日本郵船グループは、ESGの経営戦略への統合をさらに加速させるため「NYKグループESGストーリー」を21年2月3日に発表。SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する活動を進めている。日本郵船は今回の試験航行の成功を契機として、グループのESG経営の推進に向けて今後もバイオ燃料をはじめとする環境負荷の低い次世代燃料を積極的に導入することで、新たな価値創造を推進する。